肺機能検査
  肺活量など肺や気管支の働きをこの検査でチェックすることによって、病気の診断や病状の把握に役立てます。深呼吸をしたり思いきり息を吐き出すだけの簡単な検査で、5分程度で終わります。
ピークフローメーター

 

吐き出した呼吸の勢いを測定し、気管支喘息の病状を把握するための器具です。

経皮的動脈血酸素飽和度測定

 

パルスオキシメーターという小さな器具を使用して、採血することなく指先で簡単に動脈血の酸素の程度を測ることができます。
喀痰検査
  癌細胞や結核菌、一般細菌などのチェックを行います。
6分間歩行テスト
  パルスオキシメーターを付けたまま6分間歩いてもらい、その間の血中酸素の程度をチェックします。
携帯用簡易式睡眠ポリグラフィー
  睡眠時無呼吸症候群を診断するための簡易式の検査です。
詳細な検査は2〜3日間入院して脳波や筋電図などの項目を追加しますが、簡易式の検査なら自宅で睡眠時の無呼吸状態をチェックできます。
もちろん病状によっては詳細な検査を受けていただくこともあります。



気管支喘息
喘息は発作性の呼吸困難、喘鳴(のどがぜいぜい、ヒューヒュー鳴る状態)、咳を特徴とする病気です。
アトピー型と非アトピー型に分類され、体質的に気道が過敏なところに種々の刺激が加わることによって発作性に気管支が収縮したり粘膜がむくんで気管支が狭くなります。
それと同時に気管支に炎症が起こり、気道の過敏性がさらに亢進して発作が起こりやすくなってそのうち慢性化してしまうことがあります。
したがって発作のときだけ治療をするのではなく、発作を起こりにくくするような治療を続ける必要があり、患者様にはこの点を十分説明して理解していただくよう心がけています。
慢性閉塞性肺疾患

肺気腫と慢性気管支炎をあわせてこう呼んでいます。
いずれも肺へ空気が十分出入りできない病気で、特に肺気腫は肺胞という肺の基本単位である小さな空気の袋や肺胞につながる呼吸細気管支の壁が破壊され、伸展拡張するためにしっかりと空気を吐き出せなくなって呼吸困難を自覚することになります。
肺や気管支の構造的な変化を伴った慢性の病気ですので治ることは残念ながらありませんが、薬物治療や呼吸リハビリ、在宅酸素療法などで症状を和らげます。
睡眠時無呼吸症候群

定義

10秒以上続く無呼吸が、一晩の睡眠中(7時間)に30回以上、もしくは睡眠1時間に平均5回以上認められる場合を睡眠時無呼吸症候群と言います。
分類
A) 閉塞型
胸部や腹部の呼吸運動は行われているにもかかわらず、上気道の閉塞のために鼻、口での呼吸がなく無呼吸となるもので、習慣性のいびきが特徴です。
閉塞の原因としては例えば鼻中隔彎曲症や睡眠中の舌根沈下、肥満者に見られる上気道への脂肪沈着などがあります。
B) 中枢型
中枢神経(脳神経)系の病気や呼吸中枢の機能異常を引き起こす病気に見られます。
症状
無呼吸の回数が多くなるにつれて睡眠が浅くなり、その結果昼間に眠気をよく催すようになり、集中力が低下してしまいます。
また睡眠中の低酸素状態が高血圧や糖尿病といった合併症の原因にもなり適切な診断・治療を必要とします。
診断
確定診断には睡眠・呼吸に関する複数の項目を同時に測定する終夜のポリソムノグラフィー(PSG)が必要ですが、入院しなければならないことや実施医療施設が限られていることなどから現状では全例にPSGを施行することは困難です。
そこで睡眠時無呼吸症候群が疑われる人には当クリニックでは、まず携帯用簡易式睡眠ポリグラフィーを用いて自宅で睡眠時の無呼吸状態を測定してもらいます。
さらに精査が必要な場合はPSGを実施している施設を紹介いたします。
治療
作成したマウスピースを上下の歯の間に固定してのどの奥に適度な空間を設ける方法や、閉塞している個所を広げる手術もありますが、当クリニックでは金銭的・身体的負担が少なく最も効果的な方法として鼻マスクを介して気道内に陽圧をかけ、閉塞を防ぐことにより無呼吸を取り除く持続陽圧呼吸療法(CPAP)を採用しています。
これはCPAP装置を用いて眠っている間鼻から一定の圧力で持続的に空気を送り込む方法で、保険の適用となり、多くの研究によって中等から重症例に対して治療効果が証明されています。
大きないびきや無呼吸を指摘されたり昼間の眠気や倦怠感を強く感じることのある人は睡眠時無呼吸症候群の可能性がありますので一度ご来院下さい。
  肺癌・肺結核  
  いずれもその疑いがあれば適切な病院へ紹介いたします。
その他
  胸の痛みや咳、痰、呼吸困難が続くときはいろいろな病気の可能性がありますので一度ご相談ください。